ひろしま文化振興財団
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平成20年度アートマネジメント研修事業〔実践編〕

「Hiroshimaアートマネジメントラボラトリー 〜まちとアートの幸せな出会い〜」

講義編(平成20年6月6日(金)) / 実践編(平成20年7〜11月)

〔実践編〕

最近、アートが、ホール・劇場・美術館を飛び出し、“まち”に出ています。地域資源(商店街の空き店舗、歴史的建造物、産業遺跡、etc)を活用したアートイベントも、各地で実施されるようになりました。しかし、地域資源の活用とひとことで言っても、乗り越えなければならない様々な課題があります。そこで、多様な“場”でのコンサート制作の経験を持つ舞台制作のプロに、地域資源を活用した事業の制作をナビゲートしてもらいます。アートが“まち”に新しい価値を提起できるのか? “まち”とアートの実験的なプログラムです。

T 日程

日時 会場 プログラム
7月17日
(木)
13:00

17:00
(財)ひろしま文化振興財団
事務局内文化交流コーナー
「まちの可能性を引き出す〜地域資源を活用した事業の制作〜」
 □まちと“場”の特性を知る
 □まちと“場”の個性を活かしつつ、まちに新しい価値を提起する事業企画のポイント
 □フィールドワーク −現地視察−
8月21日
(木)
13:00

16:00
(財)ひろしま文化振興財団
事務局内文化交流コーナー
 □テーマに基づいたプログラム決定のポイント
 □舞台制作について
  ・どのような舞台をつくることが可能か
  ・音響・照明は?
  ・舞台芸術は?
 ※“場”に適した、いくつかの可能性をシミュレーション
10月1日
(水)
14:00

17:00
(財)ひろしま文化振興財団
事務局内文化交流コーナー
 □複数のジャンルを、どうコラボレーションさせるか
 □協力アーティストの紹介
 □練習を見学
11月7日
(金)
17:00

20:00
広島駅前愛友市場内
「ふれあい工房」
 □現地での準備を体験
 □リハーサルを見学
11月8日
(土)
09:30

19:00
広島駅前愛友市場内
「ふれあい工房」
 □本番「アートコラボレーション08年秋 廣島・Hiroshima.... 記憶の光」を体験

※ 当日のコンサートの模様を収録したDVDを、文化情報コーナー(広島)でご覧いただけます。

U 実施概要

1.第1回講座

講師: 松本 憲治 氏

受講者自己紹介(研修への参加動機等)

アート(芸術・芸術作品・芸術的行為)について

研修風景

フローチャートの説明

フローチャート

アートとは何か

・精神の豊かさ・深さの具現 …… 精神的な活動
・自己・他者・世界への信頼

アートの場について

・近代以前

村の「寺院・神社」……「聖」と「俗」の境界にあり、非日常的な空間「ハレ」を現出

・近現代

ホールや美術館 …… 普遍性や公平性をもつものに

「ホールを出る」ことについて

 地域の特性(特殊性)を無視してはいけないが、それに埋没し過ぎてもいけない。

「マネジメント」と「制作」について

「アートマネジメント」について …… 7つの視野

・現代のアートの傾向(スタンダード、コンテンポラリー)を知る
・地域の特性を知る
・アーティストを知る(地域に、世界にどんなアーティストがいるか)
・スタッフを知る(地域に、世界にどんなスタッフがいるか)
・地域の観客の傾向を知る
・場について知る
・合意形成 …… アーティスト・スタッフとの信頼関係を築く

具体的制作項目について

・企画書立案(趣旨・目的)
・予算計画
・スケジュール
・アーティストブッキング
・主要スタッフブッキング
・広報宣伝
・記録

事例紹介 …… 日通倉庫でのコラボレートコンサートの事例

研修風景

愛友市場について

フィールドワーク(現地視察)

2.第2回講座

講師: 松本 憲治 氏

コンサートの「売り」について

内容 …… コンテンポラリーもの(現代芸術表現)

→ 精神の「不安」「奥深さ」の直視
   きまりきった事柄や膠着した精神への刺激、ゆさぶり

場所 …… ホールでない場所(個別性、具体性、実感性の表現)

アーティスト

…… 現代音楽、現代美術(映像)、コンテンポラリーダンス等、ジャンルの違うアート表現のコラボレーション

研修風景

アートのジャンルについて

 ・視覚表現 …… 絵画、彫刻、写真など
 ・言語表現 …… 詩、文学、戯曲脚本など
 ・時間表現 …… 音楽、演劇、ダンスなど
 ・融合表現 …… 映像、パフォーマンスなど
 ・その他

具体的な制作過程について

場の見極め …… 場の計測図面の確認

設営 …… 観客動線、演奏控え、演奏エリア、効果機材など

概要決定

アーティストブッキング

制作スケジュールの決定

内容把握 …… アーティスト人物把握、モチベーション形成(メンタルケア)

広報計画の作成

リスク想定

 ・客が来なかったら
 ・住民合意が得られなかったら
 ・作品が制作できなかったら
 ・アーティスト同士がけんかしたら
 ・スタッフを動員できなかったら ……

3.第3回講座

講師: 松本 憲治 氏

コンサートの制作状況

広報計画

本番までに行うべきこと

広島アートプロジェクト2008との協力関係等について

“まち”でアートを行うということの意義についての総括

研修風景

協力アーティストの紹介

 現代音楽(電子音楽、即興演奏)2名、映像1名、コンテンポラリーダンス1名が、それぞれ20分程度ずつ実演を含んだプレゼンテーションを行い、その後質疑応答

練習の見学

4.第4回講座

講師: 松本 憲治 氏

研修風景

会場設営(舞台設営)に関する説明

会場設営作業

リハーサル見学

本番当日の役割分担

本番当日のスケジュール確認

5.第5回講座

講師: 松本 憲治 氏

研修風景

役割確認

近隣挨拶まわり

会場整備等、担当毎の準備作業

リハーサル

本番

後片付け(撤去)作業