個人の部(美術・陶芸)
古庵千恵子 氏(呉市)
作陶生活50年余り、広島県の工芸界にて地道に創作活動を続け、県下女性陶芸家の先駆けとして後進の育成と陶芸の普及に尽力するとともに、作品を通して創作の楽しさ・自由な創造の世界を表現し続けた。
泥漿象嵌、叩き、焼締、伊羅保、天目、立体造形を得意とし、無釉焼締めでチョコレート色に発色させるオリジナルブレンド土での制作を続けており、1990年には『残雪』が光風会展工芸部門最高賞である「杉浦非水賞」を受賞。2001年、2009年、2010年にはイタリア、ギリシャ、タイといった海外でも評価されている。
また、自身の開く窯やカルチャーセンターでの陶芸教室における後進指導の傍ら、呉美術協会理事として地元美術界の発展に努め、2008年まで26年もの間、国立呉病院附属リハビリテーション学院作業療法科の学生に陶芸を指導するなど、地域福祉へも貢献している。
個人の部(美術・刀剣)
三上孝徳 氏(北広島町)
18歳で人間国宝 故月山貞一刀匠に師事し、日本刀の製作技術(主に相州伝、月山伝)および刀身彫刻技術を習得。
25歳で地元北広島町に日本刀鍛錬道場を開設して30年余り、日本刀制作に打ち込むかたわら、日本刀への理解を深めるために見学者の受け入れや、公民館や文化施設、小中高等学校での講座・講演など、地域への貢献も行っている。
また、日本刀の伝統的製法「たたら吹き」の技術継承に努め、刀匠の会や日本美術刀剣保存協会の支部活動にも積極的に関わり、日本伝統芸術の継続維持に尽力している。
1991年、1992年には、2年連続で新作名刀展(1992年から新作刀展覧会に名称変更)第一席である「高松宮賞」を受賞、1995年には同展覧会の最高位に位置する名匠を指す「無鑑査」に認定され、2006年には広島県無形文化財保持者(1952年制度創設以来7人目)となる。
広島文化賞贈呈式(集合写真)
2011(平成23)年11月14日(月)
鯉城会館ルビーにて