個人の部(美術・油彩画)
奥山民枝 氏(尾道市)
初期作品から一貫して自然の中に潜む生命力やエロティシズムに着目し、山・雲・太陽などのモティーフを描き続け、自然の存在の神秘や宇宙の根源の真理に迫る特異なヴィジョンを進化させている。
また、特に会派に属さず、20代から欧州・中近東・南米など世界各地を旅し、そこで得た感銘や自身の宇宙観を軸に、独自の技法と題材で「いのち」に対する感動や神秘を油彩画に表現してきた。
1992年には『山夢』で第35回「安井賞」を受賞。
2005年に尾道大学芸術文化学部教授に就任後は、後進の指導のほか、「絵のまち尾道」の活動などに貢献している。
個人の部(美術・刻字)
安達春汀 氏(広島市)
幼少期より書道を学び、18歳で号「春汀」を受け活動を開始。1971年に香川峰雲氏に「刻字」を師事し、以来 幅広い活動を続けている。広島における「刻字」の草分け的存在である。
「毎日書道展」入賞・入選19回、「書道芸術院展」秀作賞受賞10回、そのほか「瀬戸大橋書道展」内閣総理大臣賞などを受賞。
広島・福山・日本橋三越などで個展を度々開催し、海外でもフランス・ドイツ・ハンガリー・ベルギー・中国への出展、講座開講などを通じて国際交流を積極的に行うなど、刻字分野の第一人者として多彩な活動を続けている。
また、その傍ら、後進の育成やボランティア的活動にも尽力している。
団体の部(地域文化)
福山城博物館友の会(福山市)
1967年に設立し、現在 構成員200人、活動歴43年。
福山城博物館の事業への協力として、展覧会記念講演会の開催が通算75回を数えるなど、多くの講演会・講座を開催し、来場者に好評を得ている。
また、郷土に残る古文書の解読という地道な活動を行い、その調査記録は現在まで27集を発刊しており、なかでも『郷賢録』や『福山の古写真集』などは歴史的資料としても貴重なものとなっている。
更には、1996年から実施している史跡めぐりの実施や史跡ガイド地図『福山再発見シリーズ』の作成に取り組み、郷土文化の振興に大いに寄与している。
広島文化賞贈呈式(集合写真)
2010(平成22)年11月22日(月)
鯉城会館ルビーにて