個人の部(美術/洋画)
佐々木寅夫 氏(広島市)
1969年、氏は第21回広島県美術展での初入選を皮切りに、公募展である光風会展や県美展、日展を作品発表の場として、今日まで活動を続け、これまで数多くの受賞歴を有している。
初入選当時、光風会広島支部長であった故・岡崎勇次氏に師事し、以後、絵画制作の指導および後進の育成にあたる。現在では光風会展における広島県出品者の入選者数が全国でトップクラスになるなど、広島県の芸術文化の振興に大きく寄与した。
1987年と1993年には、日展において作品「実験室」で特選を受賞し、翌年無鑑査出品者となった。1995年からは同展委嘱作家に推挙され、2004年からは同展洋画部門の審査員も務める。
今年度、文化庁及び日展の推薦を受けて、作品「水無月の薔薇」が総理大臣官邸に4月から1年間の予定で展示されている。
現在(社)日展会員、(社)光風会評議員、広島光風会代表、中国新聞文化情報センター講師を務める。
個人の部(美術/フロッタージュ)
岡部昌生 氏(北広島市)
©Nanda Lanfranco
1986年に広島市現代美術館開設時より、「ヒロシマ」の主題で制作委託を受け、7点組全幅10メートルを超える大作「ヒロシマ‐8月の路上1987/88」を制作し、それを機に広島でのフロッタージュを始める。
1996年より広島市現代美術館と市民とのワークショップ「ヒロシマ・メモワール‘96」を実施し、広島平和記念公園の参道100m、旧国鉄宇品駅プラットホーム遺構の560mを共同制作し、加害と被害「ふたつの地のふたつのヒロシマ」を市民とともに考える「51年目の夏のワークショップ」を行う。
2004年、旧日本銀行広島支店を擦り取る1万人のワークショップ「広島のなかのヒロシマ」を展開。市民が誰でも被爆の歴史を体感できるアート活動を広島に根付かせた。
今年度、第52回ベネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館代表展示作家として選ばれた。
団体の部(地域文化)
福山市鞆の浦歴史民俗資料館友の会(福山市)
1988年福山市鞆の浦歴史民俗資料館の開館にあたり、資料の収集に地元の有志が協力し、開館後も展覧会の支援のため友の会として組織した。
鞆の浦ならではの行事「鞆の津 八朔の馬出し」や「鞆・町並ひな祭」や、講演会などの支援を行ってきた。
鞆の歴史・文化の解明に尽力し、資料館と友の会が一体となり、町並み保存とあわせて鞆町全体の活性化に力を注いでいる。
そのほか、古文書の解読、鞆の民俗・社寺の調査なども継続して行い、10冊を超える記録集を編集している。
広島文化賞贈呈式
2007(平成19)年11月26日(月)
鯉城会館にて