ハンバーグ母といっしょにはしならべ父の帰りを待つ金曜日
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庄原市立庄原中学校三年
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三村百合香
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【評】なんでもないような日常生活の一齣を通して、小さな家族の温かな雰囲気、人の心の優しさが伝わってくる。
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じりじりと燃えてく心と焼ける肌ラケット片手に勝負を挑む
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県立三原高等学校二年
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芦田 凜子
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【評】何の競技かなど具体的なことは言っていないが、言葉に張りがあり、試合に臨む生徒の情熱が伝わってくる。
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【評】姉の所作を述べた言葉には作者の心が通っており、事情が省略された結句も一首全体に働いていて、心が動かされる。
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負けた時「ごめんね」という監督の言葉にあふれる大粒涙
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三次市立塩町中学校二年
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有田 涼寧
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【評】とある競技で敗者になったその時に、監督が生徒に謝ったという、それに対する生徒の涙、何れも感動的である。
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【評】一読して心打たれる作品だ。取分け下句に表された作者のかすかな行為には、言いがたい哀しみが漂っている。私は「覚い」を「おもい」と受け止めたが、そうした課題を上回る内容がある。
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