じりじりと肌に暑さを感じつつ泥に埋もれた思い出探す
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県立三原高等学校三年
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三井 彩加
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【評】炎天下で泥を掻き分けながら探し物をしているという事実に言葉を失う思いがする。豪雨災害に関する作品だろう。
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石ひとつ海に落とすと光り出すひとつふたつの海ほたるたち
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県立三原高等学校二年
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木 涼凪
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【評】一つ一つの言葉が優しく綴られており、作者の海ほたるへの思いが、繊細に、またみづみづしく伝わってくる。
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命には限りがあると知りながら受け入れられない祖父との別れ
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呉市立呉高等学校三年
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谷本 栞
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【評】永眠した祖父への心情を綴った言葉はどれも純真で分かりやすく、作者の人柄をも感じさせる静かな響きがある。
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平和への願いを運ぶ折りづるはあの日のことを思い出させる
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広島市立楠那中学校二年
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中井 佑衣
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【評】この作品に表されている生徒の思いは掛け替えのないもの。八月六日に何が起きたのか、永久に忘れてはならない。
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思い出や日々の暮らしを流しゆく豪雨の前になす術もなし
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県立総合技術高等学校一年
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西辻 正人
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【評】七月の豪雨は、自然の猛威に人の力が及ばない事を改めて感じさせた。そうした思いがしっかりと伝わってくる。
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