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けんみん文化祭ひろしま’14文芸祭
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文芸祭 入賞・入選作品発表
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【俳句】和田照海 選
【俳句】和田照海 選
※コンピューター環境で表示するため横書き表記としています。ご了承ください。
小・中・高校生の部【特選】
作品
学校名
お名前
バーベキュー煙の向こうに父の汗
広島大学附属三原中学校一年
堀 聖矢
【評】家族との楽しいバーベキュー。玉のような汗をかきながら懸命な父の姿に感動し、敬愛する心が芽生える作者。
宿題をやろうとしたらせみがよぶ
尾道市立吉和小学校三年
濱中 友里
【評】宿題をはじめると必ずせみがなく。せみ好きの作者は「よぶ」と表現した。その後宿題はどうしたのでしょう。
先生に海になげられ海びらき
福山市立内浦小学校二年
植村 莉央
【評】海びらきのおはらいがすむと、仲よし先生といっせいに海へ走る。みんなの歓声がわきあがる。楽しい海びらきだ。
母の日はお母さんのための日曜日
府中町立府中中央小学校四年
菊地 菜々
【評】今日だけはゆっくり休んでもらいたい母の日。母をいたわるやさしい作者が見える。
小・中・高校生の部【入選】
作品
学校名
お名前
新しい麦わらぼうしすぐぬげる
尾道市立吉和小学校三年
中村 光咲
たけの子に三日で負けたせいくらべ
廿日市市立宮園小学校五年
三上 雄仁
宿題を終わらせ海に飛び込んだ
広島市立東原中学校二年
田中 彩乃
参観日黒板よりもお母さん
廿日市市立宮園小学校五年
尾ア 爽夏
大輪の花火のシャワー屋根の上
福山市立川口東小学校五年
三島 康生
もぐってもりゅうぐう城は見えません
福山市立内浦小学校五年
森上 千晶
なつやすみひとりでおとまりできるかな
庄原市立東小学校一年
さこかんな
ふんすいの水のおどりと虹の舞い
府中町立府中中央小学校六年
森田 思織
いのししが高野の秋を踏みにじる
庄原市立高野中学校三年
柳迫 彩
風鈴の音色が止まる凪の時
山陽女学園中等部三年
宗綱 杏樹
夏休み宿題の山高すぎる
山陽女学園中等部一年
杉 未来
しらさぎの歩く姿はモデルなみ
山陽女学園中等部二年
山本 菜月
かみなりがあちらこちらでどなり合う
坂町立横浜小学校三年
齋藤 心晴
暗闇を驚かしたる案山子かな
清水ヶ丘高等学校一年
橋本恵里奈
放課後の重なり合う声光る汗
県立庄原格致高等学校一年
竹原 彩月
夏休み思い出全て宝物
廿日市市立廿日市中学校二年
山田 彩稚
あいうえおあいがついててはずかしい
尾道市立吉和小学校一年
恵谷 柑奈
一般の部【特選】
作品
地域
お名前
母の日やどちら様かと母の問ふ
三次市
渡里トモ枝
【評】母を訪ねると「どちら様」と訊く。その一言に戸惑いと驚きに、言い知れぬさびしさを感じる作者である。
花桐やしばらく訪はぬ妣の里
福山市
村上 真月
【評】母が亡くなり故郷が遠くなる。つねに心の故郷は、淡紫色の桐の花が咲いている。望郷の一句。
忘れたきことの一途や髪洗ふ
福山市
小林 勝甫
【評】突然の出来ごとに戸惑う作者。「髪洗ふ」にこめられる心情は計り知れない。季語がよく利いている。
形代に太く大きく代筆す
福山市
内海 時唯
【評】夏越の祓いは人形に願いを託す。代筆者は中七に力を注ぐ。きっとその願いは届くでしょう。
来季には触れず田植機洗ひけり
庄原市
山ア 靖子
【評】田植機を丹念に洗いながら、来季の田植を続けるか決断に迷う心情が伝わる句。
一般の部【入選】
作品
地域
お名前
長兄も次兄も八十路祭笛
広島市
谷本喜代子
独り居の灯へ寒柝の一打かな
安芸郡府中町
石橋 康徳
花田植孕める牛の飾り解く
広島市
山田 雅子
信濃路の植田百鏡日を返す
広島市
前田 米子
終戰日兄のハガキは硫黄島
広島市
国本 和子
語部としての半生生身魂
福山市
杉原 芳子
父母の仏と一夜走馬灯
福山市
佐藤 静枝
今もって早乙女なるや古稀祝ふ
庄原市
永宗 敏昭
夕立やいさかひ事はご破算に
福山市
戸原 澄清
冷まじやホロコーストの靴の嵩
福山市
山口つねみ
島中の声を集めて運動会
尾道市
浜田池鶴子
田掻牛金銀箔の鞍を背に
尾道市
井上 千秀
また一戸減りたる話炭爆ぜる
広島市
北川貴和子
あすよりはあしたに生きる心太
福山市
石田 冨山
帰りには畦の草食む花田牛
福山市
田村祐巳子
白魚の如指のはねショパン弾く
福山市
坂田 尚子
何事も無かつたように秋刀魚焼く
広島市
児玉 泰子
よみがへる昭和の音色ラムネ玉
尾道市
村上 和子
流灯に天地の闇深くあり
廿日市市
齋藤 金二
遠山の風のかなたや蕎麦の花
福山市
佐藤千加志
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