【評】父の背中が歳を重ねて小さくなったと普通に言わなかった点が良い。言葉の言いまわしが作品を深くする手本の作。
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誕生日プレゼントしたネクタイをボロボロになるまで使う父
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県立廿日市西高等学校三年
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大山 遥
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【評】一位の作に比べこちらは父が子の心遣いに感謝している。「ボロボロ」になるまでの具象に父の人柄がしのばれる。
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【評】弾むような作者の気持ちが言外から伝わる。特に名詞止めの「木の新校舎」が効果的。山野の背景まで見えてくる。
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なつやすみたいくつするとおにいちゃんとけんかだないてもいつものふたり
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庄原市立粟田小学校一年
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小林 優人
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【評】兄弟げんかは直ぐ仲なおりするが、している時は本気。負けて泣きながら兄を憎まず、互いに成長していく。愉快。
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おかえりとあなたに言えるこの日々を灯籠立てて待っていました
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県立廿日市西高等学校三年
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古本 里沙
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【評】「あなた」とは夭折した作者の友人かな?魂でしか会えないため、お盆の三日間灯籠を立てて待つという切なさ。
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