作業着でイノシシ除けの柵を張る父の苦労を知ったこの夏
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県立総合技術高等学校三年
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藤岡 龍貴
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【評】実生活の中の労働体験をテーマに選び力強い作品。上句の具体が光る。夏休みに作者は心もたくましくなった。
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たとう紙に浴衣をしまう来年も君のとなりで着れますように
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県立三原高等学校二年
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礒合 星奈
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【評】「着れますように」の控え目な表現に君への初々しい気持ちがよく表れている。浴衣を丁寧にしまっている作者。
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ハンカチは洗ったばかりのぬれた手をふくときいつも優しい気持
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東広島市立入野小学校五年
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吉川 真尋
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【評】ぬれた手をハンカチでふく時優しい気持ちになるという感性。この気持ちを大人は忘れてしまったと気づかされた。
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夏風にゆらゆらゆれてる稲の子がみんなで一しょに大きくなろうと
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三原市立神田東小学校五年
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近広 尚護
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【評】みんなで一しょに大きくなろう、というとらえ方がすばらしい。稲の豊作を願っている心が伝わってくる。
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ペン握り自己推薦書書いていく私の長所どこなのだろう
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県立総合技術高等学校三年
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川本夏那実
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【評】自己推薦書を前に自分と向き合っている。短所はわかるけど長所はどこだろう、と。下句への流れが自然でよい。
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