けんみん文化祭ひろしま’11文芸祭合同大会
トップページ 事業概要 けんみん文化祭ひろしま'11 文芸祭 入賞・入選作品発表 【俳句】竹下陶子 選

【俳句】竹下陶子 選


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小・中・高校生の部【特選】

作品 学校名 お名前
おばあちゃんうれしがらせたカーネーション 府中町立府中中央小学校三年 藤井 雅
【評】おばあちゃんの誕生日のお祝いにあげたカーネーションに喜んでくれてすごく嬉しかった素直な佳い俳句。
かぶと虫自まんのつので一本勝ち 府中町立府中中央小学校四年 小栗 大知
【評】相手のかぶと虫を見事にはねとばしたほこらしさが俳句によみこまれていて素晴らしい句になっています。
東大寺古人の知恵がつまっている 府中町立府中中央小学校六年 相坂 哲宏
【評】千二百年前に出来た大きな建物と仏像に、古人の知恵と技術に圧倒された東大寺の感動が表現された佳い句です。
どんぐりはころころさかをかけおりる 坂町立横浜小学校一年 河野 将大
【評】団栗が坂道に落ちると、勢いよくころがって行く様子を実感そのままを、うまく写生したいきいきした俳句です。
打ち上げろ希望の花火東北に 三原市立三原小学校六年 大羽  翔
【評】大災害の東北の人々の一日も早い復興を祈る希望の大花火を打ち上げ、国を挙げて支援しようと言う必死の心。

小・中・高校生の部【入選】

作品 学校名 お名前
スイセンが音ぷみたいにならんでる 北広島町立川迫小学校六年 宮庄虎五郎
あじさいに一すじ光る銀の線 府中町立府中中央小学校五年 松井 聡美
夕立がきれいなにじをのこしてく 府中町立府中中央小学校五年 藤井 優奈
夏の夜の星座が描く物語 府中町立府中中央小学校六年 坂東あすか
大仏様見上げる下にはシカのふん 府中町立府中中央小学校六年 池田凛太郎
はくちょう座花火の上にとんでいる 広島大学附属小学校六年 栗栖 孝子
あかとんぼおはなばたけでとんでいる 坂町立横浜小学校一年 倉橋 怜功
カワセミが一直線に水の中 三原市立小泉小学校六年 吉野世瑠波
ふうりんの音につられて風がなる 東広島市立平岩小学校四年 河本 琴音
ひまわりが花火のようにひらいたよ 廿日市市立阿品台東小学校二年 藤野 紅彩
赤とんぼお空でなにを見ているの 廿日市市立阿品台東小学校二年 鞠山 実央
かたつむりあるいたあとはぬれている 東広島市立竹仁小学校二年 山野 七美
蟷螂がりんごの枝に卵産む 府中市立上下北小学校六年 中川 浩希
お月見でお団子ひとつつまみ食い 府中市立上下北小学校五年 末重 実玲
手に重き祖父の育てた夏みかん 府中市立国府小学校六年 石川 恵子
流れ星神々たちの玉遊び 英数学館中学校二年 松功太郎
冷凍庫開ければいつもアイスあり 英数学館中学校二年 辻  若葉
卒業式未来の自分考える 呉市立仁方中学校三年 吉田 誠人
放課後の教室照らす西日かな 並木学院福山高等学校三年 喜多村裕樹
風鈴の音さえ気になる肝試し 県立海田高等学校三年 酒井 功輝

一般の部【特選】

作品 地域 お名前
献水に始まる式や原爆忌 福山市 山口つねみ
【評】原爆直後の多くの被爆者が水を求められた悲惨さは忘却できない。原爆記念の式典には先ず献水の儀から始まる。
地中海めぐりし日焼なりしかな 福山市 嶋山 洋子
【評】古代ローマ時代の都市を巡る地中海の観光の折の日焼である。単純化して余韻の深い句になっている。
被災支援より戻りたる日焼けかな 庄原市 矢崎 稔子
【評】広島県代表の支援隊の人であろうか、瓦礫と化した東北被災地で一定期間支援活動をされた尊い日焼である。
流灯のあまたの中の母の霊 福山市 朝日奈教子
【評】数百の流灯の中に亡き母の精霊の灯篭が流れて行く、やがて灯の帯となって遠ざかり、合掌して見送る作者。
園児らの春のパレード火の用心 庄原市 樋口津由子
【評】春の火災予防運動に一団の園児達が警官の誘導で可愛い声で人々に呼びかけている。表現が適切である。

一般の部【入選】

作品 地域 お名前
病床の妻の髪梳き女正月 広島市 三澤  豊
震災の瓦礫の中の蕾かな 安芸高田市 白鷺 剛一
惜みなく新茶の封の切れる友 広島市 出口 政春
秋雨や亡き父母の農日記 広島市 池田  功
集合は平和公園鳥渡る 福山市 伊東 建二
マウンドのエース西日を踏ん張つて 福山市 広川 良子
擂粉木は父の手作り木の芽和え 広島市 藤田久仁子
集金の人を労ふ団扇風 福山市 世良 正子
羽化したる大紫の空に舞ふ 福山市 櫛野オキヲ
汗拭いてやり言ひ分を聞いてみる 福山市 内海 時唯
秋天に潜水艦のハッチ開く 廿日市市 平井 禮子
フルートの調べ枯野の風となる 尾道市 前中 吾一
こんなにも梅漬けて母逝きにけり 三次市 渡里トモ枝
母のこと記憶になくて墓洗ふ 福山市 小林 勝子
痛む足こらへて起立終戦日 広島市 山崎 華園
気遣ひも出来る子となり卒業す 福山市 上原 榮子
優勝のメダルの胸の汗涼し 尾道市 日田 富恵
まつすぐに生きて傘寿の春日傘 府中市 背尾 則子
名月や陸奥にともる灯ともらぬ灯 福山市 山縣 信子
霧を来て霧の中なる宿に泊つ 三次市 錦  佳秋